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2013年 海外フィールドスタディ(ベトナム・カンボジア) 実施報告

2013年度 教員による海外フィールドスタディ報告 : 大平 浩二

誰でも一度は写真で見たことのある世界遺産 アンコールワットです

 この20年間で、世界の政治と経済の構造が大きく変わってきた。その中で、アジアを中心とする新興諸国の発展は無視できない事実となっている。すでにシンガポールは、国民1人当たりのGDPは日本を追い越している。私たちはむしろこのアジア諸国にもっと目を向ける必要があるのではないか。
 そのような現実を踏まえて、今回のベトナムならびにカンボジアを廻るフィールドスタデイ(FS)が企画された。
 すでにベトナムにおいては多くの日系企業が進出しており、いわゆる新興諸国の中でも、現在もっとも注目されている国の一つである。また、カンボジアはポルポト政権による長い停滞と混迷によりようやく発展の途についたばかりである。発展する東南アジアにおける両国の比較もまた興味深いものがある。
 今回のFSは、2014年2月21日から3月3日までの10泊11日の日程で行われた。おおよそ前半をベトナム訪問に、後半をカンボジア訪問に充てた。2月21日は成田に前泊し、22日朝のベトナム航空でベトナムホーチミンに出発。当地には夕方到着した。
 翌、23日(日)の午前中は「戦争証跡博物館」「統一会堂」「歴史博物館」を訪問した。「博物館」では、ベトナム戦争当時に戦争に従事したべトコンの兵士だった方のベトナム戦争での悲惨な体験談を直接お聞きした。「統一会堂」は、南ベトナム政府の元大統領官邸で、戦争の最終末に北ベトナム軍が正面玄関から戦車で入構してきた様子は当時のニュース番組でも流された現場である。午後からは、市郊外にある実際の戦場であった「クチトンネル」を見学した。これは、アメリカ軍の空襲を避けるために北べトナム軍とべトコン兵士が作った数百キロに及ぶ地下トンネルの見学である。厳しい状況の中でどのように彼らが耐え、勝利したかの一端を見学した。
 翌24日(月)の午前中は、商社の双日が建設し日系企業が進出しているロンドゥック工業団地を見学し、そこで工業団地の支配人である上原氏ともう一つのロテコ工業団地の支配人である風間氏の講演をお聞きし、質疑応答を行った。現在のベトナムの経済の活気と日本に経済や企業にとってンベトナムの重要性を知ることができた良い機会であった。
 午後は、ホーチミン市の「共産党青年団」を訪問し交流した。ベトナムは共産党国家であるが、周知のように日本などからの積極的な投資を呼びかけている。青年団はベトナムの歌や踊りなどで歓待してくれ、また各大学生などとの交流を行った。別途、当日の夜には両国の学生同士で連絡を取り合って一緒に市内見学したグループもあった。一般的に、ベトナムの学生たちの外国への好奇心や英語会話力は旺盛で、本学学生にも大きな刺激となったのではなかろうか。
 翌25日(火)の午前中は、日本生まれではあるが現在べトナム(ホーチミン)で起業しているEVOLABLE ASIA社の 代表取締役 社長である 薛(ソル) 悠司 氏のお話を聞いた。彼は30歳を超えたばかりの学生諸君にとっても世代的に近い方で、かつリラックスした雰囲気の中での有意義で刺激的な時間を持った。
  午後は市内の小学校を訪問し小学生との交流を行った。ここでも彼らの歌や踊りで歓迎してくれた。われわれも、日本の歌でベトナムで一番有名!?といわれているドラえもんの主題歌を歌い、また折り紙や縄跳びなどで楽しい時間を過ごした。この小学生の中から日本に興味を持って、将来日本に留学するような若者が現れればうれしい限りである。この小学校では、かなりの時間を使って英語の授業を行っていてことも印象的であった。夕方には、地元のホンバン大学の日本語学部を訪問しそこの学生たちとの交流を行った。ここでも、歌や踊りで歓迎してくれ。学生同士でアドレスを交換してグループで夜の市内を散策したことも良い機会であったと思う。
翌26日(水)はベトナム最後の日であるが、郊外の農村地帯を視察した。運河地帯を通りながらベトナムの農村風景を見た。この国の稲作は二期作であり、コメの輸出を行っている。水を湛えた水田風景は、日本のそれと変わらないようにも思われた。
さていよいよカンボジアである。学生たちにとって、ベトナムに比べるとカンボジアについての事前の印象はかなり薄かったと思われる。そこで、カンボジア訪問の目的を基本的には、この国の歴史、社会、文化などを知るとととした。
26日夜の飛行機でホーチミンからシェムリアップ空港までちょうど1時間、夜遅い夕食を取り翌27日木曜日の午前中は、世界遺産で有名なアンコールワット(王都の寺院の意味)を見学。このお寺は12世紀にヒンドゥー教寺院として建立され、一時仏教寺院となった時期もある。面白いことに、1632(寛永9年)に日本人の森本某が仏像4体をもって参拝した記録(落書き?)が柱に残されている。回りを大きな堀に囲まれ5つの塔が荘厳な寺院である。そして昼食と昼休みの後、アンコールトムとタ・プロームを見学した。前者も12世紀に建立された仏教寺院であり、5つの城門で囲まれ観世音菩薩像が有名である。後者は、最初仏教寺院として作られ、後にヒンドゥー教寺院に改修された寺院であるが、何よりもこの寺を有名にしたのは、数百年の間にガジュマルの木が寺院の建物を侵食した風景にある。写真にもあるように、ガジュマルの大木を取り除くことの是非が今議論の的となっている。
 翌28日金曜日は、バンテアイ・スレイと呼ばれる10世紀建立のヒンドゥー教寺院で、小さなお寺であるが、1923年にフランスのアンドレ・マルローがこの寺院の彫刻のデヴァター像を「東洋のモナリザ」と呼んで有名になった。午後は、同じく10世紀ごろに建立されたヒンドゥー教寺院のタケウを訪れた。この寺院は、ピラミッド型をした形をしており、途中で建設が未完成のままで伝わっている遺構である。以上の諸寺院は、基本的には、アンコール遺跡群とも呼ばれている諸寺院である。最近、アンコールワットのさらに数10キロ奥にも遺跡寺院があることが発見されたとのことである。
 翌、3月1日(土)は雨季には東洋一大きいといわれるトンレサップ湖に行き、その湖で水上生活をしている人たちの様子を見学した。約3000人が水上生活をしているそうである。午後は、シュムリアップ市内で国立博物館、オールドマーケットを見学した。このオールドマーケットでは学生たちも値切り方をだいぶ勉強したようだった。
 最後の日となった3月2日(日)は、かものはしプロジェクトで知られる貧困家庭の特に女性支援施設を訪問した。貧困故に売られる子供たち(特に女性)を守り、手に技術を付けて社会復帰を助ける施設で、創設者は日本女性である。訪問時にはヤシの葉を加工しての土産物作りを一緒にしたりと、厳しい現実を垣間見た。
 いずれにせよ、雪の日本から数時間後には30度を超えるベトナムやカンボジア(35度を超える日が続いた)を訪れて、学生たちの中には食あたりや貧血の学生も出て体調管理は大変だったと思うが、やはり彼らの若さと好奇心が優っていた。この元気でもってこれからも頑張ってほしい。
 学生たちにとって今回のFSがどのような経験となったのか・・・日本を考える機会ともなったのではないだろうか・・・この答えを5年後、そして10年後にぜひとも聞きたいと思っている。

実施プログラム: 2014年2月21日--3月3日

2月21日 (金) 夕刻 *参加者全員成田前泊
2月22日 (土) 午前 7:00 専用バスにて空港へ
7:30 成田空港第一ターミナル北ウイング集合 
        *出発の2時間前集合
        各自搭乗手続き後、出発前の説明会
9:30 ベトナム航空機にて一路ホーチミンへ
        (所要時間:6時間50分)
午後 14:20 ホーチミン空港着 【時差:日本より-2時間】
夕刻    ホテルチェックイン
           *オリエンテーション(滞在中の注意事項等)
夜        市内レストランにて夕食
2月23日 (日) 午前 ホテルにて朝食
8:30 ベトナムが南北に別れての戦いが続いたベトナム戦争の
        歴史を研修
        戦争証跡博物館、統一会堂、歴史博物館、クチトンネル等
昼     市内レストランにて昼食
午後 17:00 昼食時に戦争体験者の話を聞きながらの昼食会、
          または戦争証跡博物館やクチトンネル見学に同行して
          もらい当時の体験談を伺います。
夜       市内レストランにて夕食
2月24日 (月) 午前 ホテルにて朝食
10:00  日本関連工業団地視察 -日系企業の現状を視察-
            ロンドゥック工業団地視察及び説明/
            ロテコ工業団地担当者もロンドゥック工業団地にて説明
12:00   昼  市内レストランにて昼食
午後 14:00  ベトナムにおける経済状況の現状と今後について講演 ~        明日のベトナムを担うエリート集団
          「ホーチミン共産党青年団」訪問/「ベトナムの将来像」
           について講演
15:30  夜 市内レストランにて夕食
2月25日 (火) 午前 ホテルにて朝食
9:00-10:00  公立学校視察 ~公立小学校にて子供達と交流会
10:30-12:00  
           日本企業のベトナム進出の現状と将来性について講演   
           ホーチミン在住の若手日本人企業家と交流会/
           (株)ソルテック工業
12:00  昼  市内レストランにて昼食
午後 14:00  大学生と交流会 ホンバン大学日本語学科にて、
           学生と交流会   
17:30  現地学生とグループで市街地視察
夜        市内レストランにて夕食
2月26日 (水) 午前 ホテルにて朝食
8:00  農村地区の生活実態を視察 ミトーメコンデルタ地区など
昼  市内レストランにて昼食
午後 19:10 ホーチミン空港からベトナム航空機にてシュムリアップへ
           (所要時間:1時間)
20:10  シュムリアップ空港着  専用車にてホテルへ
夜        ホテル到着  市内レストランにて夕食
2月27日 (木) 午前 ホテルにて朝食
9:00   カンボジアの歴史を研修 
           世界遺産のアンコール遺跡/アンコールワット視察
12:00  昼 昼食後、ホテルにて休息
午後 15:00  カンボジアの歴史を研修 世界遺産のアンコール遺跡/
           アンコールトム、タ・プローム視察  
17:00 夜 市内レストランにて夕食
2月28日 (金) 午前 ホテルにて朝食
9:00  カンボジアの歴史を研修  バンテアイスレイ視察
12:00  昼 昼食後、ホテルにて休息
午後 15:00  カンボジアの歴史を研修  タケウ遺跡群視察
17:00  夜  市内レストランにて夕食
3月1日 (土) 午前 ホテルにて朝食
9:00   シュムリアップ近郊の生活環境と歴史を研修 
          トンレサップ湖にて水上生活視察
12:00  昼 昼食後、ホテルにて休息
午後 15:00  シュムリアップ市内の生活環境研修 
            国立博物館、オールドマーケット視察
17:30  夜 市内レストランにて夕食
3月2日 (日) 午前 ホテルにて朝食/ホテルはレイトチェクアウト
9:00  学校又は社会福祉施設視察/「かものはし」プログラム
     日本語学校又は孤児院を訪問
11:30  昼 昼食
午後 13:00-16:00  ホテルにて本研修取り纏め
16:00 19:15 ベトナム航空機にてハノイへ
                    (所要時間:1時間40分)/夕食は機内食
20:55 ハノイ着/ハノイにて乗継
3月3日 (月) 午前 0:20  ベトナム航空機にて一路成田へ(所要時間:4時間40分) 7:00  成田空港到着

学生によるレポート

 

PHOTOレポート

成田のホテルで出発前

ベトナムのホテル前で・・結構交通量が多いので道を横断するときには注意が必要です

 

ベトナム料理です 結構パクチーを使っていて苦手な学生が多かったかなァ

元べトコン(南ベトナム解放民族戦線=北ベトナム側でアメリカ軍と戦いました) 兵士の生々しい体験談を聞きました。アメリカの捕虜になり、拷問を受け、そして 体の中には爆弾の破片がいくつも残っているそうです

 

地雷で破壊されたアメリカの戦車 そのまま残されています

べトコンが作ったトンネル この中に隠れてアメリカ兵を狙撃した!本当はもっと狭かったはず

 

ロンドウック工業団地でそこのGマネージャーの上原氏からベトナム経済について勉強中です

ロテコ工業団地の支配人である風間氏からお話を聞く.このロテコも日本商社の双日が建設した

 

日本の商社双日が開発したロンドウック工業団地の正面玄関

ベトナムは共産主義国家です。そこのエリート若手たちとの交流で、ここでも歌や踊りで歓迎してくれました。彼らの行動力や英語力には学ぶところ大でした

 

今日の昼食は中華料理です。食事はどれも美味しかったなあ!

ハスの葉と花に包まれたこのメニュー・・何かわかりますか?? チャーハンでした!

 

日本で生まれ、日本とベトナムで活躍している起業家の ソル氏。歳も近くてお兄さんのような雰囲気でした

ホーチミンにあるHOA BIHN小学校訪問 子供たちが可愛い衣装で踊りの歓迎で迎えてくれました。右端の男性が校長先生です。学生たちは"ドラえもん"を熱唱しました

ホーチミン市内にあるホンバン大学の日本語学部を尋ねました。ここでも歌と踊りで歓迎してくれました

ベトナムもカンボジアも食事はどれも美味しくいただきました

ベトナムの農村・水郷地帯をゆく

ちょっとピンぼけ・・・ベトナムに別れを告げてカンボジアへ

カンボジア シェムリアップ空港に到着

タケウ寺院 本当はこの階段を一番上まで登ると眺めはいいのですがはっきり言って危ないです!先生の制止を聞かないで四人ほどそれをやったおバカさんがいました

タ・プローム寺院 数百年間密林に埋もれていてガジュマルの根っこがこんなになってしまいました

ホテル(カンボジア)のプールでひと泳ぎ  
なんせ気温35℃

東洋一大きなトンレサップ湖を生活の基盤としている水上生活者たちの家

オールドマーケット...食べ物から服からインチキな宝石まで売ってます

女性支援施設の"かものはし"貧困ゆえに都会に身売りされた女性たちを支援するボランティア施設です。ヤシの葉の材料で土産物を一緒に作りました

かものはし・・女性支援施設の"かものはし"貧困ゆえに都会に身売りされた女性たちを支援するボランティア施設で、贈られたミシンで自立のために販売する土産物を作っています

黄昏のアンコールワット

 

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