経済学科では、充実した基礎教育と専門性に応じた3コース制の教育により、自己実現のためのキャリア設計を可能にする力を高めていきます。
1年次は経済学の入門科目や幅広い教養科目で基礎を固めるとともに、少人数制の経済情報処理や基礎演習などの科目で実践力を養い、ネイティブによるレベル別の英語教育を通じて語学力の向上も図ります。
2年次からはコースを選択し、将来のキャリアに直結する専門科目や、税理士・ファイナンシャルプランナーなどの資格取得支援講座も受講できます。体験型学習として、最新の実験室を備えた「実験経済学」や海外「フィールドスタディ」も提供しています。
もちろん、学習を進めていくうちに関心・興味のある分野が変わることもありますので、コースの垣根を超えた科目の履修や、途中でのコース変更も可能な柔軟なシステムになっています。
また、同じ学部の経営学科・国際経営学科科目の履修も可能です。さらに、1年間留学をしても通常の4年間で卒業することが可能な、正規留学や認定留学*制度も整備しています。
実験経済学では、実験を通して実際の取引などを体験することで、経済学の理論をより深く理解できるだけでなく、人の心理や人間同士の駆け引きを、理論と実験とを対応させながら学ぶことができます。さらに経済学部では、最新の施設を用いた実験経済学や行動経済学などの先端研究も進めています。
全学科生が3つのコースから関心のあるコースを選択し、経済学の基礎知識を専門性のあるものへと発展させ、キャリアパスを構想します。
理論と実証に基づいて、より良い
社会の仕組み・公共政策を考える
深化するデータエコノミーへの
戦略的思考と分析技術を身につける
グローバル化した経済に対する理解のもと
高度なコミュニケーション力を駆使する
経済学科主任 室 和伸
経済学は、希少な資源を効率的に利用して豊かさの享受を目指す学問です。キリスト教の黄金律(Golden rule)は、「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい」(新約聖書 マタイによる福音書7章12節)という原則であり、これは本学の教育理念:Do for Others であり、他者への思いやり、愛、公正さを強調し、人間関係や社会において誠実で善意ある態度を持つようにという道徳的教えであります。経済学における資本蓄積の黄金律とは、消費を最大化させる資本の水準であり、将来世代に対する思いやりと持続可能な経済成長を強調しています。もし、経済において資本が黄金律水準を超えた過剰蓄積の状況であるならば、その資本を取り崩して消費すれば、誰も損することなく社会厚生が改善します(パレート改善できる)。皆がハッピーになれるというのに、なぜその方策を実施しないのでしょうか。つまり、パレート改善できる状況は、資源が効率的に配分されておらず非効率性が発生しているのです。一方で、もし、資本が黄金律水準よりも過少蓄積になっている状況であるならば、資本を蓄積することによって、消費を高めることができます。しかし資本を蓄積するには、貯蓄が必要であり、誰かが我慢を強いられます。これはもはやパレート改善できない状況であり、資源が効率的に配分されていること(パレート効率的)になります。皆が少しずつでも施し(Do for Others )を行えば、パレート効率性を保ったまま資本が蓄積され、より多くの消費が享受でき社会厚生を高めることができ、それと同時に所得不平等も解消に向かいます。持続可能な開発目標(SDGs)のためには、黄金律そして、Do for Othersの精神が必要なのです。明治学院大学で経済学を学ぶ意義はここにあります。今こそ、明治学院大学で『SDGsのための経済学』を学びましょう。
経済学科では、経済理論だけでなく、実践的なアプローチも重視しています。データ分析、経済実験、フィールドスタディを通じて、学生は経済理論を実践に結びつけ、新しい社会の構築に寄与できるスキルを養います。経済学科では、知識と倫理を兼ね備えたプロフェッショナルの育成をお手伝いします。近年、人工知能(AI)の発展が目覚ましいですが、恐れることなく逆にそれを味方につけ、経済学的思考法を習得し、社会でリーダーシップを発揮できるよう、共に学び、共に成長しましょう。持続可能な未来を築くために、経済学を駆使すれば、貴君の可能性は無限に広がります。明治学院大学の経済学教育を通じて、知識のスピルオーバーによって物的・人的資本の蓄積を促進させ、資本蓄積の黄金律水準を達成させましょう。
経済学部 経済学科 石飛友里恵
「生まれに縛られず、自分の将来を選択できる社会システムを実現するにはどうすればよいのか」高校生の頃からこんなことを考えていました。そして、大学ではこの問いに対して、ビックデータを統計ソフトで分析し、政策やサービスの効果を考察する「計量経済学」や「政策評価」、平等や公平を考える「政治哲学」を学んでいます。特に、こじんまりしたアットホームなゼミや少人数授業は、これらの新しい知識を身につけたり、先生や仲間と積極的な議論をしたりすることに繋がっており、ぼんやりしていた将来の夢が学生生活の中でだんだん明確になってきたと日々感じています。
また、大学1年次より、大学の立地を活かし授業後に参加してきた教育系NPO法人でのインターンの経験も、実践的な学びを得ることに繋がり、将来の夢を深めるヒントを見つけるきっかけになっていると感じています。
大学生活における学びは、大学の講義だけではありません。ゼミ活動や、大学の仲間とカフェで話している際など、思いがけない環境、瞬間からも得られる事もあり、大学という環境から始まる学びの広さは期待以上です。