Department of Business Administration
経営学科について

自ら問題を発見し解決できるビジネスパーソンを育成する

 経営学科の教育は、経営学、商学(マーケティング)、会計学の3分野を段階的に学ぶ点に特徴があります。これら3分野はビジネスのうえで欠かせない知識となりますが、それらを横断的に捉えるには、法律、経済事情、歴史、文化などへの広い関心をもつことも必要になります。そのため経営学科では、隣接領域も含めてバランスよく学びます。

 重要な科目(基幹科目群)については、知識の定着や教員との対話の機会を増やすために、複数クラスの同時開講により少人数でのクラス編成となっています。加えて「学術的理論と企業実務の橋渡し」の役割を果たす各種講義(経営学特講)の開設や「少人数教育の充実」をはかることで、経済社会の変化に対応した教育を実施しています。

 またグローバリゼーションの進展に伴い、国内外を問わず企業間の競争が激化した結果、大学生に対して企業が求める力も多様化しました。経営学科では、特に自ら問題を発見し解決できる能力、現状を客観的に認識できる分析力、説得力ある提案をできる表現力などを養成していきます。

学術的理論と企業実務の橋渡し

 経営学領域の多くは、ビジネスに直接関係する学問です。そのためさまざまな理論・枠組みを、企業実務と具体的に関連付けながら理解していくことが大切となります。学術理論と企業実務とを橋渡しするため、教育上の特色が3つあります。

 特色1:公認会計士や海外の弁護士資格といった有資格者、メーカーなどの大企 業勤務経験者など、実務経験後に博士号を取得した専任教員が多く所属しています。

 特色2:キャリア形成のための資格取得支援としては、FP(ファイナンシャルプランナー)や簿記の資格取得を目的とした講座が設置されています。そのため学内で資格学校の講師による講座の受講も可能です。

 特色3:企業やビジネスマンが提供する講義も充実しています。野村證券株式会社による寄付講座、大手監査法人の協力による専門的講義、広告会社やシンクタンクに勤務する実務家が行う講義などを通じて、最先端の企業実務に触れる機会も豊富に用意しています。

アクティブ・ラーニング型少人数講義の積極活用

 自ら問題を発見し解決する力は、教員による一方的な講義だけでは身に付けることができません。そのため経営学科では、学習の進展にあわせて、教員や履修者によるディスカッションやグループワークを行う機会を意識的に設け、コミュニケーション力をはじめとするビジネス・パーソンに求められる能力を実践的に強化していく少人数講義を効果的に活用しています。

例1:「ワークショップ1」(1年次生対象)
 図書館における書籍の検索からはじまり、身近な例を題材になしたグループディスカッションやプレゼンテーションを行うことで、4年間の学びのための基礎をつくります。
例2:「ワークショップ2」(2年次生対象)
 マーケティングや経営戦略といった大講義で学んだ基本知識をふまえて、各分野のスペシャリストである専任教員に指導をうけながら、商品企画・戦略策定・企業分析などに取り組みます。

経営学科の少人数教育


バランスのとれた学び
経営学
 企業は利益を追求して、継続的に事業を展開します。そこでは人々が目的をもって協同して活動するため、組織全体のあり方、企業戦略の決定、働く人たちの待遇や心理など、様々な性質や問題がみられます。そのため企業に関係することを幅広く扱います。
マーケティング(商学)
 企業が市場で競争を勝ち抜くには、“誰に”、“何を”、“どれだけ”、“どのように”に商品やサービスを提供するのかを考えなければいけません。しかもその手法は、日々刻々と進歩しています。企業活動の様々な性質のうち、この点に的を絞って学習します。
会計学
 企業が事業を展開するうえで、それをお金の側面から捉えることは必要不可欠になります。資金の調達や運用が必要なことはもちろんのこと、企業の状態を把握したり、今後の戦略を決めるうえで有益な情報を提供してくれるからです。その際に必要とされるルールや活用法などを学びます。
隣接領域(法律、経済、歴史、文化・・・)
 企業は社会との結びのなかで活動するので、ステークホルダー(利害関係者)との良好な関係を維持しなければなりません。そのため法律、経済、歴史、文化などに関する豊富な知識が、“良識あるビジネス・パーソン”にとって不可欠となります。
経営学科における「学び」のプロセス

1年次:横浜キャンパスにおける“学び”の土台づくり

 経営学科の専門科目を段階的に学ぶために、1年次には経営学入門や会計学入門といった入門科目群や、学生間のディスカッションを重視したワークショップ1などを履修します。

2年次:白金キャンパスにおける“専門科目群”の修得

 経営学科の学生は、他学科よりも早く白金校舎での学びに移ります。2年次には基幹科目群とよばれる、経営組織論、マーケティング、財務会計論といった中核的科目を修得します。

3・4年次:専門性の追求と“学び”の総仕上げ

 3年生になると、各自の関心に応じて、経営学、商学(マーケティング)、会計学の3分野をさらに深く学ぶことになります。大講義は、消費者行動、経営管理論、税務会計といった専門性の高い内容にものになります(応用科目群)。そして自分の関心のある専門分野について、教員と10名程度の履修者とともに深く学ぶ「演習」(ゼミナール)に参加して、2年間かけて卒業論文をじっくりと作成します。

 こうして積み上げた体系的な知識、問題発見力、分析力、表現力を活かして、多くの学生が4年次の早い段階で卒業後の進路を確定させています。経営学科では、企業経営の現場でプロフェッショナルとして活躍したいと希望している皆さんの入学を歓迎します。

学外の企業や組織と連携した経営学教育

~経営学科では、様々な業界で活躍する実務家による担当講義を設けることで、学生が “企業活動の実際”に触れる機会を数多く準備しています~
教室の様子
資本市場の役割と証券投資
-野村證券株式会社提供講座-
資本市場における基本的な経済情報の捉え方を学習した上で、株式市場の役割、証券投資の意義およびリスク・リターンの考え方に関して理解を深め、これからの資産運用のあり方を考察します。証券業界の専門家(野村證券グループの講師)による実践的講義です。
ケースから見る財務会計制度の意義
-大手監査法人協力講座-
各会計の分野について、実務でのケーススタディ等を用いて分かりやすく解説する会計実務入門講座です。しかも国際財務報告基準、公益法人の会計や内部統制報告制度など幅広い会計実務領域もカバーしており、会計実務に関した網羅的な内容となります。 講師は、大手監査法人に所属する現役公認会計士の方々です。
イノベーションとクリエイティビティ
広告業界(電通)の方法論を題材に、皆さんと一緒に「イノベーション」について議論したいと思います。もし「わたしにはクリエイティブな才能がない」「そういった仕事は関係ない」と考えているとしたら、それは間違いです。なぜなら皆さんが将来、世の中で出会うだろう問題の多くには正解がなく、それを解くためには「創造力」が不可欠だからです。
事業活動に対する課税の制度と法
所得税,法人税,消費税といった基幹税について,ビジネスとの繋がりを重視しながらその仕組みを学ぶとともに、現代社会における租税制度の問題を考えます。そのうえで大手企業の社外取締役も務める公認会計士のレクチャーが行われます。
人生100年時代の生き方・働き方を考える
-三菱UFJ信託銀行寄附講座-
三菱UFJ信託銀行の人事・年金および資産形成の専門家が,毎回の授業講師を務めます。「人生100年時代」を見据え,各種データによって現状把握をしながら,グループワークを通して,自身の人生を考え, ライフスタイルに合わせた資金調達や資産形成の考え方を学んでいきます。