Field Study of International
Business Department

国際経営学科のフィールドスタディ

2013年 海外フィールドスタディ(ベトナム・カンボジア) 学生による履修報告2

10日間で学んだ事と問題意識

今回の10日間のフィールドスタディーにおいて、たくさんの事を見て、体験し、学び、吸収しました。中でもベトナムの工業化について一番理解が深まりました。

ベトナムの工業化については国を挙げて進め、また日本もベトナムとのニーズが合致している事もあり、強力な支援をしている事を学びましたが、実際に工業団地の方に聞いた話では日系企業がベトナムへ進出するにはインフラ整備がされている土地が少なく、企業を誘致できない、日本の企業側が進出したくてもベトナム側の受け皿がまだできあがってないことなど、課題もとても多いということを現地で改めて知りました。

また、ベトナムで必要不可欠なバイクや車の生産についても自国での需要が高いが実際国内で作るとなるとタイなどのライバル国が多いうえに裾野産業からの育成が必要となりお金も時間もかかることや、AFTAが実行されればタイやインドネシアの無税で入ってきた車が売れることが予想されるなどベトナム現地での生産はなかなか難しい事を知りました。

しかしベトナムは平均年齢も低く国を挙げて工業化戦略を行っているため、我々も新たに進出もしやすく、将来大事な取引先へとなっていくような、伸び幅がまだまだある若い国なのだなと改めて実感しました。

生活環境についてはベトナム、カンボジア共に想像していたイメージとはまた違った国でした。

ベトナムは戦争が遠くない過去にあったせいか、いたるところに戦争の傷跡が垣間見えて少し暗い印象を持ちました。我々が滞在したホテルの周りにはデパートや高級ブティックなども揃い、外国人の旅行者がたくさんいて、わりかし綺麗で近代化が進んでいる印象を強く持ちましたが道端にはホームレスのようなかなり貧しい人たちがいたり、枯葉剤など戦争の後遺症を持った人が座ってお金を募っていたりと、改善された近代的な環境と改善されない環境とを同時に味わったような気がしました。

カンボジアについては観光客向けのホテルやレストランの綺麗さに驚きました。もっと不便で日本に比べ居心地の悪い場所だろうと思っていましたがホテルの中は日本と変わらないクオリティの環境が整備され、とても快適に過ごすことができました。

が、しかし8日目、9日目に見学に行ったトンレサップ湖の水上生活やかものはし。ここでカンボジアの現実を見たような気がしました。もちろん生活環境も綺麗でないし、まだまだインフラ整備も整っておらず、トイレも水洗でなく、電気や冷房なども十分では無いなど我々が過ごした10日間と現地の人々との生活は全く異なったものなのだなと実感しました。これはカンボジアだけでなくベトナムでも同じように言えると思います。

日本と環境も食べ物も全く違う異国の地に来て、何回も日本の快適さが恋しくなり何度も帰りたいと思った10日間でしたが終わってみればとても得たもの感じ取ったものが多く刺激的な経験ができた10日間でもありました。また、次回行く機会があれば、第一に体調管理に気をつけ、屋台の物や氷は絶対食べないようにする、とお腹を壊す友達を見て、貧血で倒れた自分を反省して、強く心に誓いました。異国の文化や経済、食生活についてもよく学ぶ事ができましたが、日本食の美味しさと安全さも強く実感した10日間でした。