経済学科では、充実した基礎教育と専門性に応じた3コース制の教育により、自己実現のためのキャリア設計を可能にする力を高めていきます。
1年次は経済学の入門科目や幅広い教養科目で基礎を固めるとともに、少人数制の経済情報処理や基礎演習などの科目で実践力を養い、ネイティブによるレベル別の英語教育を通じて語学力の向上も図ります。
2年次からはコースを選択し、将来のキャリアに直結する専門科目や、税理士・ファイナンシャルプランナーなどの資格取得支援講座も受講できます。体験型学習として、最新の実験室を備えた「実験経済学」や海外「フィールドスタディ」も提供しています。
もちろん、学習を進めていくうちに関心・興味のある分野が変わることもありますので、コースの垣根を超えた科目の履修や、途中でのコース変更も可能な柔軟なシステムになっています。
また、同じ学部の経営学科・国際経営学科科目の履修も可能です。さらに、1年間留学をしても通常の4年間で卒業することが可能な、正規留学や認定留学*制度も整備しています。
* 留学先で取得した専門科目の単位を明治学院大学の単位・成績として認定します。
実験経済学では、実験を通して実際の取引などを体験することで、経済学の理論をより深く理解できるだけでなく、人の心理や人間同士の駆け引きを、理論と実験とを対応させながら学ぶことができます。さらに経済学部では、最新の施設を用いた実験経済学や行動経済学などの先端研究も進めています。
全学科生が3つのコースから関心のあるコースを選択し、経済学の基礎知識を専門性のあるものへと発展させ、キャリアパスを構想します。
理論と実証に基づいて、より良い
社会の仕組み・公共政策を考える
深化するデータエコノミーへの
戦略的思考と分析技術を身につける
グローバル化した経済に対する理解のもと
高度なコミュニケーション力を駆使する
経済学科主任 児玉 直美
経済学は、私たちが暮らす社会で「人や企業、政府がどのように意思決定し、行動しているのか」を理論とデータを使って分析する学問です。お金や景気の話だけでなく、進学や就職、働き方、環境問題、少子高齢化、教育制度など、身近で現実的なテーマを幅広く扱います。その根底にある重要な考え方の一つがインセンティブです。インセンティブとは、人が「そう行動したくなる理由」や「行動を変えるきっかけ」のことを指します。
経済学では、人は単に気分や善意だけで動くのではなく、与えられたインセンティブに反応して行動を選ぶと考えます。例えば、アルバイトの時給が上がれば働く時間を増やす人がいるかもしれませんし、補助金があれば省エネ家電を買う人が増えるかもしれません。経済学は、こうした行動の変化を感覚ではなく、データを用いて実証し、なぜそうなるのかを理論的に説明します。
この考え方を実証的に示した有名な研究の一つが、Lazear (2000)です。この研究では、ある企業が固定給から出来高払い(成果に応じた賃金)に制度を変えたとき、労働者の生産性が上昇したことが示されました。「多く働けば収入が増える」というインセンティブが、努力や働き方を変えたのです。この研究は、賃金制度の設計が人の行動に強い影響を与えることを明確に示しました。
一方で、インセンティブは必ずしも良い結果だけをもたらすとは限りません。Gneezy & Rustichini (2000)は、保育園で迎えが遅れた親に罰金を科したところ、逆に遅刻が増えたという事例を分析しました。罰金が「悪い行為への罰」ではなく、「お金を払えば許される行為」と受け取られてしまったのです。この研究は、人の心理を無視したインセンティブ設計が、逆効果になることを教えてくれます。
さらに、教育分野でもインセンティブの効果は研究されています。Lavy(2009)は、教師に生徒の成績向上に応じた報酬を与える制度を分析し、学力が向上する一方で、不正のリスクも高まる可能性を示しました。努力を引き出すインセンティブと、副作用とのバランスが重要であることが分かります。
このように経済学の魅力は、インセンティブを通じて人間の行動を理解し、より良い制度や社会の仕組みを考えられる点にあります。ニュースや政策を表面的に受け取るのではなく、「どんなインセンティブが、誰に、どのように働いているのか」を考える力は、大学生活だけでなく、その先の人生でも大きな武器になります。経済学は、社会を見る目を鍛え、現実の問題に向き合うための強力な道具を与えてくれる学問なのです。
経済学部 経済学科 石飛友里恵
「生まれに縛られず、自分の将来を選択できる社会システムを実現するにはどうすればよいのか」高校生の頃からこんなことを考えていました。そして、大学ではこの問いに対して、ビックデータを統計ソフトで分析し、政策やサービスの効果を考察する「計量経済学」や「政策評価」、平等や公平を考える「政治哲学」を学んでいます。特に、こじんまりしたアットホームなゼミや少人数授業は、これらの新しい知識を身につけたり、先生や仲間と積極的な議論をしたりすることに繋がっており、ぼんやりしていた将来の夢が学生生活の中でだんだん明確になってきたと日々感じています。
また、大学1年次より、大学の立地を活かし授業後に参加してきた教育系NPO法人でのインターンの経験も、実践的な学びを得ることに繋がり、将来の夢を深めるヒントを見つけるきっかけになっていると感じています。
大学生活における学びは、大学の講義だけではありません。ゼミ活動や、大学の仲間とカフェで話している際など、思いがけない環境、瞬間からも得られる事もあり、大学という環境から始まる学びの広さは期待以上です。