Social Activities
社会参加実習 2023年度学生による中間報告 1

学生と実習先の基本情報

  • 2年生男子
  • 社会福祉法人開く会 横浜市下倉田地域ケアプラザ
  1. 実習先を選んだ理由

     祖母が介護施設に通っていたことがあり、何度か訪れて「デイサービスはこういうことをやるのか」と当時感じ、うっすらとだが活動内容を知っていたためこの下倉田地域ケアプラザさんを選んだ。これ以外にも、介護の資格を持っていない学生は会話がメインであると実習先の見学で知ったため、自分のコミュニケーション能力の向上と戸塚が地元のご利用者さんと話すことで戸塚について様々なことを知ることができるのかもしれないという自分の経験や知識を得るという面でも最適だと感じたため、この実習先を選択した。

  2. 目標

     価値観や世代の異なる高齢者や職員の方々とのコミュニケーション能力をつけることはもちろんのこと、自分から行動する力を身に付ける機会にしたい。

実習の感想文

  1. 実習をして楽しかった点

     朝の会が終わったあと、「おはようございます」と挨拶にいくと笑顔で「おはよう、今日もよろしくね」と言葉をいただいたことや、「次はいつ来てくれるの」と言葉を受け、「来週の同じ曜日に来させていただきます」と伝えると「待ってるね」と期待の言葉を言っていただけたことが私たちボランティアの実習生も職員の方々と同じように見ていただけているような気がしてとても嬉しかった。レク活動では実習生と職員、ご利用者さん全員で場を盛り上げることが多く、楽しんでいる姿を見ることができ、かつ実習生がレクに混ざっているときも「がんばって」などの励ましの言葉をご利用者さんからいただくことができ、レク活動を通し同じ雰囲気の中で楽しむことができたことからボランティア活動を行っているということをより実感した。デイサービスが終わり、ご利用者さんに「今日も楽しかったよ、ありがとう」と言っていただいたときや、職員の方々に「今日もご利用者さんみなさんの笑顔を引き出してくれてありがとう」と感謝されたときにボランティアとしてやるべきことができたと感じ誇らしくなったとの同時にとても嬉しい気持ちになった。

  2. 実習をしてつらかった点

     挨拶をしつつ様々な話をしようと話しかけに行き、話題の提供を行ったが、ほとんど反応されず、頷くだけであったため私が一方的に話しているような状況になってしまい、ご利用者さんがつまらなそうな表情をしていたことや、あまり笑顔を見せてもらえなかったこと、話している途中に別のことを始めてしまったこと、ずっと椅子に座り何もしていなかった方に「なにか本や塗り絵などを持ってきましょうか」と伝えたときに毎回「大丈夫です」と一言おっしゃるだけでその方とコミュニケーションをほとんど取ることができずに一日が終わってしまったときなどはとてもつらくなった。利用者さんが色塗をしている、新聞を読んでいる、テレビを観ているなど各々が自分のしたいことをしているときに話しかけていいのかという葛藤や我々実習生が話しかけ、会話が始まった時も「本当は自分の活動をそのまま続けたかったのではないか」と考えてしまったことなど、ご利用者さんの気持ちやその時の状況を考えて行動したが「この行動は迷惑になっていなかったか、本当に合っていたのか」などと思ってしまうことが多々あった。さらに職員の方々に話題を振っていただき、ようやく会話が始まるなど、介護で忙しいにも関わらず実習生が負担を強いてしまったことに不甲斐なさを感じた。我々実習生は介護などの資格が必要なことをすることができないため、ご利用者さんがあちらこちらに動き出したときに「○○さんどうしたんですか」という声掛けによる対応しかできず、職員の方々を呼び、助けを待つことしかできなかった。もちろんボランティアであるため介護ができないということは当たり前のことであったが、ケアプラザさんというデイサービスの施設にいる以上、名前の通りご利用者さんの介護が仕事内容に含まれるため、その介護という内容ができないことがつらかった。

  3. 目標に対して実際にできた点、できなかった点

     初めのうちは高齢者相手にどのように話しかけにいけばいいのかがわからず、戸惑っていたため、会話が始まったときに少しでも長くお話をしようと思い、ご利用者さんがどんなトピックを話せば興味をもっていただけ、話を広げることができるなどを考えていたが、会話を聞くこととトピックを考えることの両立をすることが困難であり、結果的になかなか会話を長く続けることができなかった。しかし、話が慣れてくると職員さんやご利用者さんに質問をしてみることや最近のことについて話すことができるようになり、世代の異なる方たちとのコミュニケーションを少しだが取ることができるようになった。レク活動の最中では、ご利用者さんの身体状況を見て活動の位置を変えるなどその場その場での対応ができていたと思うが、ここで自発的に動けたのはレク活動というある一定の状況の中であった。特定の時間でないときは、我々実習生が何をすればいいかわからない様子をしていたというのもあるが、言われてから動くという状態であった。この実習先での目標がどんな時でも自分からやるべきことを見つけて動くことであるため、前半の3回の実習では目標に対して達成できたとは言い難い。

  4. 残りの実習で何に挑戦したいか

     この三回の実習でできなかったこととして先ほど挙げたようにレクや体操など決まっている時間以外での臨機応変な対応、自分から動き、周りの手助けとなる行動をすることやご利用者さんに興味を持ってもらえるような話題の提供、自然と笑顔になってもらえるような状況づくりである。これらは視野を広げ、全体の雰囲気や個人の表情に注目することができれば、改善できるのではないかと感じる。下倉田地域ケアプラザさんには毎週のこの曜日に来るとは限らない人も多数おり、毎週同じ曜日でボランティアをさせていただいていたとしても初めましてのご利用者さんもいることが毎回ある。初めましての方に対して我々が緊張していたら相手も緊張してしまい、楽しい時間とは真逆になってしまうことが予想されるため、緊張せずに話しかけ、笑顔を引き出せるようにしていきたい。対して、今回までの実習ですることのできた世代の異なる人とのコミュニケーションや一度覚えたことを次の時間でも積極的に行うことは動機シートにも書いた目標でもあるため、残りの実習でも意識的に行い、もっと伸ばしていこうと思う。日常生活ではなかなかすることのできないデイサービスセンターでのボランティア活動という経験をさせていただいている身からしてみれば知識の無さや緊張などで一つ一つの行動を考えすぎてしまうかもしれない。しかし、職員の方たちは注意するところはしっかり言ってくださるため、この貴重な場での経験を無駄にしないためにも我々ができる範囲で積極的に動いていきたい。