インターンシップ(実習)台湾プログラムは3年目を迎え、本年度は3年生の4名が参加した。主な活動内容は、午前中は師範大学での中国語講座、午後以降は、複数の企業でのインターンシップ、その他、提携校での交流、自由時間には個々に近郊の観光にも出かけていたようである。以下は、その概要である。
台北到着の翌日に大学の国語センターで開会式とガイダンスがあり、その後、中国語のクラス分け試験が行われた。午後には、早速、台北市郊外にあるグローバルモールを訪れ、企業概要の説明を受けた後、郊外型ショッピングモールと駅前型ショッピングセンターを訪れ、日本との共通点や相違点などについて意見交換を行った。
次は、台北の市街地にある高級ショッピングプラザのブリーズスーパー(Breeze Super)を訪れた。ここではまず、現場責任者から売場や関連施設の説明を受け、早速、担当者の指示に従って青果、冷凍冷蔵などの部門に分かれて作業を行った。具体的な作業内容は、商品の包装作業、商品補充などであったが、仕事が終わった後は、職場の人に食事に誘ってもらうなど、現地の人と交流する機会は少なくなかったようである。3社目は、ヤマト運輸の子会社である統一速達を訪れた。そこでは台湾での事業発展の沿革と今後の課題についての話があり、後に、コールセンター、営業所での作業の様子を見学した。4社目の企業は台湾楽天であった。そこでは楽天グループらしく、説明の多くが英語によって行われた。初日は担当者による台湾楽天の事業紹介、マーケティング戦略について、翌日には、具体的なマーケティングやプロモーション活動、今後の展開について説明を聞き、質疑応答を行った。その後、担当者に対して学生による日本でのネットショッピングに関するプレゼンテーションを行い、意見交換を行った。その際、本学小暮修也学院長が特別参加、終了後、夕食で中華料理を囲みながら、その労をねぎらってもらった。最後の週は、提携校である東呉大学を訪れ、明学OBの長田先生や秋学期以降より本学の交換留学生になる学生と対面、交流を図った。金曜日には授業が終了、午後には、終業式が行われ、夕食会があり、翌日のフライトで台北松山空港より帰国した。
今回のインターンシップの特徴として、複数の企業では企業概要などの説明を聞いたうえで経営現場を見学してから質疑応答するという形式であったこと。また、台湾楽天では、学生によるプレゼンテーションがあったために事前準備の負荷が大きかったこと。次に、参加メンバーの中には、身近な親戚に海外出身者がいるなど、外国語学習や異文化理解の意識が高かったことが挙げられる。学生には、帰国後も台湾での経験を忘れず、残りの大学生活を有意義に過ごすだけでなく、今後の活躍の場を国内に限らず、広く海外にも求めてもらえればと願う次第である。