本学経済学部では「インターンシップ(実習)」履修者に限定していたが、2016年度より「海外インターンシップ」の科目を新設、2年生にも開放した。本年度は6名の学生が参加した。主な活動は、午前中は台湾師範大学国語センターの中国語講座に参加、午後は企業訪問、就業体験、国際交流である。
出発当日は台風が心配されたが予定どおり到着できた。翌日は同センターでガイダンスと面接テストが行われた。午後は提携校の東呉大学を訪問、本学留学を控える交換学生らと交流した。
3日目は、東元グループのショールームを見学、担当者より企業沿革、グループ事業の紹介があった。4日目は光華IT市場を見学、後にTIS(東友科技)を訪れて企業沿革、主要事業の説明を受けた。翌日は桃園にある研究開発拠点を訪問、複合機や大型プリンターなどを見学した。6日目は、CSI(菱光科技)を訪問、販売戦略や人事担当者よりコミュニケーションやチームワークの大切さを理解する作業を行った。翌日は、研究開発の担当者よりスキャナーの仕組みや赤外線を使用したスマホ対応商品の説明を受けた。
10、11日目はLIEN CHANG (聯昌電子)を訪問、担当者より主要事業の白物家電、変圧器、ワイヤレス充電器などの生産、安全基準規格への各国対応やブランド戦略などをうかがった。
12日目には、東元グループの黄育仁執行長と面会、流暢な日本語で、組織で上司に認められる秘訣、日台で進む少子化問題への対応など、幅広く意見を頂いた。
最終週は、グループに分かれて各企業に配属、就業体験をした。あるグループは国際営業の担当と異文化体験について議論したり、顧客訪問に同行、実務の現場を拝見した。他のグループは、受託業務に関する契約書の作成や課題発見の実習、その他は、代理商品の販促やマーケティング活動など、担当者と議論する実習であった。
いずれも密度の濃い内容だったが、専門知識や英語や中国語など、国際言語への能力不足を実感、日々の大学生活をしきりに反省していた。なお、最終週には日本航空台北支店を訪問、日本人担当者より近年の日台交流の動向をうかがい、日台関係の重要性を確認することができた。また、就職活動へのアドバイスを頂いた。
以上が3週間の活動の概要である。今回の活動に支援を頂いた皆様にお礼を述べます。中でも、学生を受け入れて頂いただけでなく、多忙の中、直接話を聞く機会を設けて頂いた黄育仁氏に、この場を借りて心より感謝を申し上げます。