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Experimental Economics
実験経済学

経済学部では、実験を通じて経済や社会の仕組みを研究する「実験経済学」と呼ばれる分野の教育・研究を行っています。

2018年には、白金キャンパスの高輪校舎に、最新鋭の経済実験設備が整備されています。

実験経済学の授業では、実際に実験を体験することで、経済学の理論をより深く理解できるだけでなく、人の心理や人間同士の駆け引きを理論と実験とを対応させながら学ぶことができます。

さらに経済学部では、これらの施設を用いた実験経済学や行動経済学などの先端研究も進めています。

実験経済学とは?

実験経済学は、仮想的に作り出した環境で経済活動のデータを生成して検証する新たな実証方法です。

これまでの経済学では主に理論を中心に研究が進展してきました。なかでも、市場に関する一般理論や、ゲーム理論、組織の経済学、情報の経済学、意思決定理論といった研究は、経済学の基礎を形作る理論的研究として展開されています。

しかしながら、理論と現実の現象との対応関係がより重視されるようになるにつれて、経済学においても、たくさんの実証研究が行われるようになってきました。実験経済学は、こうした流れの中で生まれてきた一分野です。

実験経済学では、これまでの経済学の理論やモデルが実際にうまく機能するのかどうかを、人々を対象とする実験によって検証します。
そのうえで、新たな理論やモデル、経済制度の在り方を考えるという研究分野です。

実験経済学は、経済学の中ではすでに広く市民権を得ており、日々多数の論文が掲載されています。
すでに、実験経済学に関する研究には複数のノーベル経済学賞も与えられており* 、実験経済学的アプローチが経済学の中で大きな比重を占めるようになってきていることが見て取れます。

また、近年では、実験経済学は、行動経済学、心理学、神経科学、認知科学といったこれまで経済学の中にあまり取り込まれてこなかった異分野研究とも積極的にコラボレーションをし、創発的な研究が展開されるようになっています。

* 例えば、バーノン・スミス教授(チャップマン大学)、ダニエル・カーネマン教授(プリンストン大学)をはじめ、ハーバート・サイモン教授(カーネギーメロン大学、故人)、エリノア・オストロム教授(インディアナ大学、故人)、アルヴィン・ロス教授(スタンフォード大学)、リチャード・セイラー教授(シカゴ大学)らが、実験経済学に関連する研究でノーベル経済学賞を受賞している。

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