今回のフィールドスタディーでは得ることが多々あり、自分の視野を大いに広げることとなった。特に印象に残ったことは北京大学の大学院生と話し合う機会を得たこと。また日本銀行北京支店の小池さんとのディスカッションの場を設けられたことだ。
北京大学の大学院生はやはり中国でも1,2を争う学校であることもあり、自分よりも経済に対する知識量が多く、とても勉強になる場だった。1つ嬉しいことがあった。それは国の将来のあり方、企業のあり方、人のあり方について話した時に自分と全く同じ考えを持っていることだった。日本という国は年功序列社会である。それはとても国の特色が出ていていいことだと思うのだが、それを会社で行っていては経済成長は見込めない。有能な人材は若くしても上の立場に行くべきである。これが世界ではグローバルスタンダードとして知られていて当たり前のように思えるが、日本ではキャノンなどがそのシステムを採用しているが、いまだ多くの企業は年功序列社会である。これに関して変えていくべきであるという考えが同じだったことに驚きと嬉しさを感じた。
次に日本銀行の小池さんの話を聞いて日本の経済状況、中国の経済状況、それに伴う世界の経済の動きについてディスカッションをしたときに自分の考え、見通しの甘さに気付くことができた。近年経済成長が著しい中国では日本のようにバブルが起きるのか、アジアでEUのように通貨統合することは可能なのか、シャドーバンキングに於いてのキャッシュフローとの関係性その可能性についていろいろ議論することによって自分の中での考え方が変わった。今中国には様々な海外企業が存在しているが撤退を始める企業も少なくはない。しかしそんな中でも中国にしか生産できない製品も多くある。そのため日本のバブルのように1つの柱が折れたとしてもまた別の柱が存在するため下降傾向の曲線になることはあっても一気に経済のグラフが下降に折れることはないという。アジア圏の通貨統合については物価の違いなどから実現することは不可能という判断をゼミでの話し合いで結論を出していた。小池さんの意見も実現は不可能という判断で、日頃行っているゼミの話し合いもちゃんと成果が出ていることを実感できてとても良い話し合いの機会を持つことが出来た。
今回フィールドスタディーに参加して中国に行ってフィールドスタディーという意味について考えた、これは現地に行って自分の目で見て学ぶこと。そして自身の体で感じること。この2つがフィールドスタディーという意味だということが分かった。初めての海外で緊張したが世界というものを体験することが出来てこのフィールドスタディーに参加することが出来て本当に良かったと思う。