Field Study of International
Business Department

国際経営学科のフィールドスタディ

2013年 海外フィールドスタディ(ベトナム・カンボジア) 学生による履修報告3

ベトナム・カンボジアFSレポート

私にとってベトナムとカンボジアは悲惨な歴史を辿ってきた国という認識であった。

ベトナムはずっと中国やフランスなどの国の支配下に置かれ、また自国が引き起こした訳でもないベトナム戦争に巻き込まれ大変な被害、被害という言葉だけでは表現しきれないほどの死者数を出していたり。カンボジアは非人道者ポルポトの大虐殺、というイメージ。

そんな私(たち)がベトナムに着いて最初に訪れたのは戦争博物館だった。

まず戦時中に拷問を体験した方のお話をきいた。その当時のことをリアルに感じられるほど説明してくださり、まざまざと脳裏に焼き付いた。あのおじいさんの記憶はどれほどだろうか、それでも彼は現在を生きているのだ。当時は何が正しいのかなんて現代よりわからない時代であったのに拷問を受け続けてもなお口を割らなかったおじいさんにベトナム人の魂を感じた。

その後はベトナム戦争時の写真をみた。米軍が撒いた枯葉剤の影響で奇形児として生まれたベトナム人や戦時中の農村の人たち、死体の写真が置いてあって月並みな言葉だが本当に残酷だった。喧嘩はよくないと誰しもがいつの時代にも教わっていることなのに。戦争なんて何故起こすのだろうと思わせられる。

しかし風間さん曰くベトナム人が好きな国第一位はアメリカというから驚きだ。ベトナム戦争なんてつい最近のことなのに...。やはりそれはアメリカの戦略勝ちのような気もするが、ベトナム人の後発の理を利用しようとするたくましい力なのであろうか。クチトンネルでもそのたくましさを感じた。

そのたくましい力でベトナム経済は現在どんどん発展していっているのだろう。そしてその勢いに更に加勢しているのが日本。私は日本がこんなにもベトナムに経済協力しているという事実を恥ずかしながら知らなかった。ベトナムが宗教的に日本と似ていて義理堅いという人柄で日本人にとって仕事がやりやすい環境だときいた。ベトナム人の人柄は大学生との交流でも垣間見えた。私たちが帰国する時に沢山の子たちがtake careというメッセージをくれた。皆いつでも気遣ってくれる心優しい子たちだった。将来こんな子たちと仕事をしたいなと思った。そして印象的だったのは「将来この子たちが君たちのお客さんになるかもしれないんだよ」というベトナムの小学校での大平先生の言葉。発展が目覚ましいこの国にいるちびっこたちは本当に大きな可能性を秘めているのだと思った。

本当にこのFSを通じてベトナム人、またベトナムが好きになった。

そしてカンボジア人も本当に笑顔が素敵で本当に大好きになった。もっとカンボジア人と交流したかった。そしてこの国も経済発展する可能性を秘めていると思うとわくわくした。けれどカンボジアのあののんびりした雰囲気も好きだった。ただこの国の貧しさを見てしまったことは悲しかったが。

このFSを通して思ったのは、異国にいながらも日本のことを考える時間が多かった。日本はベトナム進出を強く推し進めているが、産業の空洞化が推し進められるんじゃないのか。日本はこれからどうなっていくのか。

風間さんが現在のベトナムは昔の日本みたいだとおっしゃっていた。高度経済成長期時代の日本がここにはあるのかもしれない。なんて活気溢れた国なんだろう。わくわくした。

このわくわくは日本で私が感じられる時はくるのだろうか、それは私たち自身にかかっている気がする。また頑張ろうと思い日本に帰ってきた。

大平先生、本当にありがとうございました!これからもよろしくお願い致します!