Social Activities
社会参加実習 2022年度学生による中間報告 2

学生と実習先の基本情報

  • 2年生女子
  • 実習団体名:社会福祉法人横浜YMCA福祉会ワークサポートセンターパン工房アンジュ
  1. 実習先を選んだ理由

     社会人となると自分の職場の人や家族といった決まった人たちの中で生活することになるため、大学生のうちに様々な人と関わる体験をしたいと思い社会参加型実習を履修しました。その中で、高齢の方や子どもは社会人になってからも関わる機会が多いと考えられるため、今まであまり関わることのなかった障がいのある方が働いている団体で実習したいと考え、この団体での実習を決めました。

  2. 目標

     私は今まで関わったことが少ない発達障がいのある方や職員の方との関わりの中でコミュニケーション能力を身につけ、ボランティアの楽しさや達成感を見いだすことで行動力を身につけたいです。

実習の感想文

  1. 実習をして楽しかった点

     実習をして楽しかった点は、個性豊かな方々と仕事をできたという点です。実習先のパン工房アンジュでは、IQが低い障害の方と、感情のコントロールが苦手な方がいます。また、物へのこだわりが強い方や、得意不得意がはっきりしている方も多くいました。実習をする前までは、そういった知的障害の方の性格を知り、一人一人に合わせてコミュニケーションをとるということは少し難しいように考えていました。しかし、話す上でわかりやすく説明をすることや、相手を否定しないような行動をするといった基本的なことに気をつけることで、楽しく関わりながら活動することができました。そして、さまざまな方の考えを知るということが楽しいと感じました。また、アンジュでは先に述べたような個性豊かな人が一緒に活動しています。そして、その中には年齢の低い方から高い方がいます。しかし、全員が一人一人の個性、考え方を認め合って仕事をしていました。社会の中では「普通」を求められることが多く、個性が強い人は変だと思われることもあります。しかし、アンジュでは個々を認め合っており、そういった中での活動はとても居心地が良く楽しいと感じました。さらにお昼休憩の時間には、発達障がいの方と話す時間や、カードゲームをする時間があり楽しかったです。ボランティアの回数を重ねるごとにそうした時間が増えていくことがうれしく思いました。こうした時間の中で相手のことを知り、その後の活動の中では話す前よりも距離が近づいていることを実感し、コミュニケーションをとることの大切さを学ぶこともできました。

  2. 実習をしてつらかった点

     実習をして辛かった点は、全員と同じ距離感をとるということです。実習では、1人と極端に仲良くなることがないように気をつけていました。しかし、話すのが好きな人とそうではない人では必然的に話す回数が変わってしまい、距離感を掴むのが難しかったです。人によってこだわりがあったり、不得意なことがあったりしますが、そういったことを一人一人説明していただくわけではないため、短時間の会話の中などから自分で見つけなければならないというもの大変だと感じました。また、自分の言葉の意図を伝えるということが難しいと感じました。例えば、狭いところを通るから相手に避けてほしいという場面において、普段ならば「通ります」という短い言葉を伝えれば相手が避けてくれます。しかし、発達障害の方に避けてほしいと伝える場合には「通るから避けてください」というように、しっかり自分の意図を伝える必要がありました。少し考えれば簡単なことではありますが、意識していないとできないことであるため、常に意識して発言をしなければならないというのが大変だと感じました。

  3. 目標に対して実際にできた点、できなかった点

     私はボランティアの楽しさや達成感を見いだすことで行動力を身につけることができました。先に述べたとおり、個性が豊かな人と関わるということから楽しさを感じながら活動することができました。また、自分が与えられた仕事をひとつひとつこなしていくことで達成感を得ることもできました。そうした活動の中で、自分が与えられた仕事をするだけでなく、周りの人の仕事を手伝ったり、自分から仕事を探したりするといった行動力を身につけることができました。また、コミュニケーション能力を身につけるという目標は達成することができませんでした。ボランティア活動をする前に比べると、コミュニケーションをとりながら活動することはできるようになりました。しかし、自分から話すときは、わからないことを聞くなど、活動に関しての必要最低限のコミュニケーションだけでした。お昼休憩の時間にも自分から話しかけたりゲームに参加させてもらったりするわけではなく、常に相手から話しかけてもらっていました。また、よく話す人と話さない人で差ができてしまいました。自分の仕事をこなすことで精一杯だったことや、距離感をつかむのが難しいという理由もありましたが、みんなとコミュニケーションをとるということを意識して活動できれば良かったと思います。

  4. 残りの実習で何に挑戦したいか

     私は残りの一ヶ月でコミュニケーション能力を身につけていきたいです。前半のボランティア活動においてコミュニケーション能力を身につけることができなかったため、後半では積極的に話しかけるようにしていきたいです。前半の活動の中で、活動場所の雰囲気や一人一人の性格を知ることができました。また、どのくらいの距離感を保つことが必要かということも知ることができました。この前半の活動の中で身につけたことを生かして、後半の活動では一人一人とほどよい距離感でコミュニケーションをとるということを意識して活動していきたいと思います。また、自分から話しかけるということからも行動力を身につけていきたいと思います。