学位博士(商学)
最終学歴一橋大学大学院商学研究科博士課程
専門分野管理会計
主要研究テーマ原価計算の原価理論的基礎付け、IoTのコストマネジメントへの活用
社会的活動
管理会計論 ゼミナールなど
原価計算、管理会計、(+Python)
本ゼミでは、原価計算と管理会計をテーマとしますが、ゼミの活動の大部分はPythonを使ったプログラミングとなります。尾畑ゼミは、システムと会計の両方に強い人材の輩出を目指しています。こういった人材は、非常に社会に求められていますが、稀少です。みなさんは、原価計算と聞いて、資格試験や検定試験の試験科目を連想されるかもしれません。常に電卓をたたいているイメージがあるかもしれません。しかし、実務で行われている原価計算は、実に多様で、創意工夫が要求されます。決まったパターンを適用するだけでは終わりません。より本質的な理解とシステム構成力が求められます。
3年次の春学期はPythonを使ってオブジェクト指向の考えかたで原価計算を学んでいきます。すなわち原価計算を構成する様々な概念をクラス(型)として定義して、それを組み合わせて計算のロジックを組み立てていく演習を行います。それにより本質的理解と応用力を身につけます。電卓片手に計算を行う原価計算のイメージとはずいぶんと違います。なお、いきなり原価計算のプログラミングはハードルが高いので、オブジェクト指向プログラミングへの導入として簡単なゲームを作成して対戦してもらっています。
プログラミングのスキルを身につけるのは、最初の頃は退屈であるため、この段階で躓いてしまうこともあります。この最初の退屈な時期を乗り越えるために、このゼミでは生成AIの利用を推奨しています。それを通じて生成AIをうまく使って、質の高いプログラムを生み出していく能力を身につけてもらいます。今では多くの世の中のプログラムが生成AIを活用して作られており、生成AIの活用の仕方次第で、プログラムの完成度は大きな違いが出てきますので、生成AIを活用したプログラミングは社会的に求められている技能です。もちろん現時点で、プログラミングは、はじめてというひとでも心配はいりません。3年次の秋学期からは、Pythonを活用して、経営組織のなかでおこる現象をエージェント・ベース・モデル(ABM)のシミュレーションで再現する実験を行います。管理会計の問題を、シミュレーションを使って解明していく研究は、まだまだ新しい研究分野ですが、非常におもしろい領域です。みなさんにもシミュレーションで組織現象や管理会計問題を分析する楽しみを味わっていただきたいと思います。
4年次には、卒業論文に向けて個別テーマでの報告をしていただきます。3年次でせっかくPythonを習得するので、Pythonを活かした研究テーマを推奨します。それにより非常にオリジナリティのある管理会計研究に取り組むことができると思います。
なお、夏休み中に夏合宿を行なっております。