Social Activities
社会参加実習 2023年度学生による中間報告 2

学生と実習先の基本情報

  • 2年生男子
  • 実習団体名:社会福祉法人横浜YMCA福祉会ワークサポートセンターパン工房アンジュ
  1. 実習先を選んだ理由

     障がい者の方と日常生活の中で接する機会がなく今回のボランティア活動を通じて新たな学びと経験を得たいと思ったから。また、通学路の途中にこのパン工房アンジュがあり毎朝お店の近くを通るたびにパンのいい香りがしていてどのようなお店なのかと以前から気になっていたので私はパン工房アンジュを選んだ。

  2. 目標

     価値観や世代の異なる発達障がいの利用者と職員とのコミュニケーション能力を養成して自発性や行動力を身につけて人との関わり方を大切にできるようになりたい。また、ボランティア活動をする際にスタッフの方からの指示通りに動くだけでなく自ら動ける積極性をもって望みたい。

実習の感想文

  1. 実習をして楽しかった点

     まず、実習を体験してみて感じたことは自分の中での福祉に対してのイメージが変化 したことである。このボランティア活動を始める前までは、障がいや福祉とは関わりがなく生きてきたのでどのようなことをするのかも分からなかった。また、発達障がいという単語は知っていたが、それがどのような症状でどんな人がいるのかという知識がなかったのでとても不安であった。しかし、実際に活動を始めて感じたことは発達障がいの方も同じ社会で生活している一人であるということを改めて理解した。発達障がいと聞くとなにか特別なもので接しずらいなと以前までは考えていたが、実際に利用者の方々とコミュニケーションを交わして接してみると、とてもフレンドリーに接してくれたり優しい方ばかりで作業も指示通りにきちんとこなしていた。要するに少し障がいを持っている以外は私たちと同じであるということである。今回のボランティア活動を通して一番良い学びは、福祉や発達障がいについて知ることができたことである。次に、このボランティア活動での私の活動内容についてである。まず、朝は朝礼があり施設長から連絡事項や点呼をして一日がスタートする。そのあと、専門の職人の方が手作りして出来上がったパンの冷ましと袋詰めや搬入の作業を行う。お昼休憩時には利用者の方々と食事をとりunoなどのカードゲームをして交流を深めることができた。午後からは、事務所やお店の掃除、翌日のパンの包装用の袋づくりをスタッフの方や施設利用者の方々と一緒にしていた。私はこれまでパンのお仕事をしたことがなかったので最初は少し不安もあったが、手順を一からとても丁寧に教えていただいたのですぐに作業に取り掛かることができた。また、パンの種類が豊富でどれも美味しそうなものばかりで作業をとても楽しく行うことができた。毎回の実習のたびに試食としてパンを四つほど有難く頂いた。パン工房アンジュは、主にお店販売、委託されている保育園や学童施設、区役所、明治学院大学での出張販売に向けてパンの製造・販売を行っている社会福祉施設である。そのため、朝早くからパンの製造が始まっており、たくさんのパンを冷ます作業をスタッフや利用者の総手でうちわを使用して行っていた。活動中もスタッフや利用者の方々と楽しくコミュニケーションを交わすことができた。このパン工房アンジュは障がいのある方が将来、就労・自立するために利用してもらう施設である。施設長にお話しを伺うと、この施設に通う利用者の方々は、将来就職活動をして就労することを目標としてスキルを磨いたり、社会的マナー、ルール、コミュニケーション能力を養っていくために訓練しているとのことだった。スタッフの方々含め施設の職員さんたちは、利用者のそれぞれの能力を最大化させるためにどのようにアプローチしていくかを常に考えているように感じた。

  2. 実習をしてつらかった点

     ボランティア活動で辛かったことは特になかった。施設スタッフ、施設利用者の方は とても親切でよく声をかけに来てくれて楽しく作業をすることができた。また、パンを搬入している保育園の園児たちが施設に感謝の気持ちを伝えに来たときはとても微笑ましくなり、やりがいを感じた。今回が初めてのボランティア活動で、初めはどのようなことをするのか不安もあったがそれもすぐに解消して良い経験となった。

  3. 目標に対して実際にできた点、できなかった点

     動機シートに対して実際に達成できた点は、価値観や世代の異なる発達障がいの利用者と職員とのコミュニケーション能力を養成することである。利用者の方々は世代も異なる様々な価値観を持っていたが、お互い対等な立場で交流をして新たな気づきや発見をすることができた。作業を行ううえで情報共有をして自分が何をするのか、何をしたいのかということを明確に伝えることを意識した。また、利用者の方のお手伝いやコミュニケーションを積極的にとり関わる機会を増やすことができた。しかし、発達障がいの利用者の方の中には、話がうまくかみ合わず何を話したらいいのかというときもあった。しかし、なるべくそのようなときには相手の方が話したいことを理解して向き合うことが大切であると気付くことができた。

  4. 残りの実習で何に挑戦したいか

     これから残りのボランティア活動で挑戦していきたいことは、利用者の方々にパン工房アンジュを利用するようになったきっかけや将来のしたいこと、夢などについてインタビューさせて頂きたい。また、施設長になぜ福祉に関わる仕事を始めたのかや今後の福祉が目指すことなどについてインタビューをしていきたい。そして、そのインタビューから福祉の世界について理解を深めるとともにほかの福祉施設の現場にも注目していきたい。私たちが普段関わることがないと思いがちな福祉の世界は以外と身近なところで活動していて一人ひとりが理解と助け合いの気持ちを持つことで世界は平和になると私は感じた。まだまだ福祉や障がいについて分からない部分もあるのでそういったところをもっとコミュニケーションをかわして少しでも学んでいけるように取り組んでいきたい。そして、発達障がいの方々と寄り添い支え合えるような行動ができるように活動していきたい。