Social Activities
社会参加実習 2023年度学生による中間報告 3

学生と実習先の基本情報

  • 2年生男子
  • NPO法人子育てネットワークゆめ 戸塚区地域子育て支援拠点 とっとの芽
  1. 実習先を選んだ理由

     以前から、4歳と5歳のいとこをお世話したり、遊び相手になっていたりしたので、その経験が充分に活きると思ったから。

  2. 目標

     ボランティア活動を通じて、職員や乳幼児・保護者とのコミュニケーション能力と自分で考えて行動できる自発性を養いたい。

実習の感想文

  1. 実習をして楽しかった点

     実習をして楽しかった点は、こどもたちとの交流である。中でも、3~4歳児は言葉でコミュニケーションをとれることが多く、「あれ取って」や「これなに?」といった会話でのやりとりができて楽しかった。まだ十分に話せない子でも、表情や身振り(ジェスチャー)等で情報が伝わったりするので興味深く感じた。お互いにコミュニケーションがとれるようになると、おままごとやレゴ、プラレールなどで遊ぶ際に、相手のしたいことや求めていることがなんとなく分かるようになる。それができるとこども達は笑ってくれたり積極的に話しかけてくれるようになるので、うれしい気持ちになると同時に可愛いなと感じる。特に3回目の実習では、私の顔を覚えてくれていた子や懐いてくれる子が増え、たくさんの子と遊ぶことができて楽しかった。また、自分のことを覚えていてくれたと分かったときは一番感動した。この施設には、女性の職員しかおらず、若い男の我々が来ること自体珍しいことだと聞いた。そのため、3~5歳の元気な男の子は、私たちと遊ぶのを楽しんでくれるのでうれしい。この年の男の子は、変顔やオーバーリアクションなどで結構笑ってくれるので、私自身も楽しんで遊べた。

  2. 実習をしてつらかった点

     実習を通してつらかった点・難しかった点は、大きく分けて2つある。1つ目は、意外と体力を使うことだ。こどもと目線を合わせて遊ぶため、しゃがんだり、立ったりの繰り返しで、腰が痛くなる。特に、3から5歳の男の子は体力が有り余っており、施設内をあちこち動き回るので、ついていくだけでも疲れる。また、施設には走ったりできる元気な子だけでなく、まだ小さい0~1歳児の赤ちゃんまでいるので、衝突や落下・迷子・怪我等の事故を防ぐ為にも、常に注意を払わなければならない。例えば、おもちゃを投げる子やなんでも口に入れる子がいると、見つけ次第すぐにやめさせる必要がある。他にも、私自身、不意に赤ちゃんを踏んでしまいそうになる時があるので、いっときも気を抜けないと感じた。肉体的にも精神的にも疲労する大変な仕事だと痛感した。2つ目は、子ども同士のけんかにどうやって仲裁するか、どうすればみんな仲良く遊べるか、を考えることである。2回目の実習の際、プラレールのおもちゃで遊ぶふたりの幼児が、列車を取り合い、揉めていた。私が、「みんなで仲良く遊ぼうね」と言っても聞かないうえ、ひとりの子がこれを自分のものであると主張した。口で言っても聞いてくれないなら、具体的にどうするのが正解だったのだろう。結局は、その子の母親がきておもちゃを取り上げて終わったが、この時のやりとりをうまく仲介できなかったことに悔いが残った。ただ、そもそも、2~4歳程度のこどもは集団ではなく、一人(か親と)で遊ぶことが多い。つまり、「みんなで仲良く遊ぶ」というのは私が思っている以上に彼らにとっては、まだ難しいことであるのだと学んだ。一人一人に向き合って、楽しんでくれる遊び方を模索すること、けんかがあったら無理に仲直りさせるのではなく、「じゃあ、あっちで別の遊びしよう。」と交代を促すことも大事だと思った。

  3. 目標に対して実際にできた点、できなかった点

     動機シートに書いた「職員や乳幼児とのコミュニケーション能力」は、現段階まで着々と養成できていると感じる。職員とのコミュニケーションに関しては、ミーティングの機会を設けていることと、余った時間で一緒に遊んだ経験から、間違いなく構築できたと考える。実習終わりのミーティングでは、1日を振り返った感想を職員全員に共有するのだが、そこで多くの職員と意見交換ができた。そもそも、職員の皆さまが優しく、居心地の良い雰囲気を作って下さるので、ミーティング以外の場面でも、たくさんお話をしたり、質問することができた。また、雨の日では、利用者(子ども)がなかなか来なくて暇な時間が続いたのだが、職員の吉田さんが暇そうな私たちを見て、KAPLAという積み木のおもちゃで遊ぼうと提案してくれた。最初はただの時間つぶしでやっていたつもりが、途中から熱が入ってしまい、夢中で遊んでいたのに気づいた。この年になって、大人同士が真剣に積み木をするという経験は、今では滅多にできない貴重な時間だったなと感じる。乳幼児とのコミュニケーション能力に関しては、まだまだ未熟ではあるが、子どもたちとの交流を通じて、着実に培えていると考える。最初は、喃語を話す0~1歳児にどうやってコミュニケーションを取ればいいのか分からなかった。しかし、一緒に遊ぶうちに相手の表情や動作からなんとなく求めていることが分かるようになった。その子をよく見て洞察すれば、ある程度の意思疎通はできるし、こどもを喜ばせたり、笑わせることも可能だと分かった。そのためにも、ただ遊びに付き合っているという感情ではなく、一緒に楽しむという純粋な心で向き合っていく必要があると思った。動機シートの「保護者とのコミュニケーション」に関しては、あまり達成できなかった。保護者の方から帰り際に、「お兄さん達といっぱい遊べて楽しかったみたいです。来週もお願いします。」と言われることはあっても、その後の会話で続いたことがない。

  4. 残りの実習で何に挑戦したいか

     上記で述べた「保護者とのコミュニケーション」は、残りの実習で補いたいと思う。次回の実習では、お父さん方がお子さんを連れてくる日(パパウェルカムの日)なので、夫の育児分業について伺ってみたいと思う。次々回は、双子の日なので、保護者の方に双子ならではの育児の大変さについて聞いてみたい。自分の親には聞きにくいことでも、このボランティアでは、多くの保護者からの知見が聞き出せるので、残りの活動でたくさん話しかけてみようと思う。また、こどもたちとのコミュニケーションもまだまだ浅いので、残された時間でできるだけたくさん遊んで、仲を深めたい。難しいことだけど、子どもたちの目線になって考えることが大切だと知った。そのためにも、これからは子どもたち一人一人の個性や性格を見て、それに合わせた遊び方を考えていこうと思う。