Satoko Nakano
中野 聡子 教授

プロフィール

学位経済学博士

最終学歴慶応義塾大学大学院博士課程 (経済学研究科) 修了

専門分野経済学説史、経済思想史

主要研究テーマ交換理論の展開、自生的秩序の思想史、経済学の知識と政策形成の関係

主要担当科目

経済学史、経済思想史、ゼミナール

所属学会・役職

日本経済学会、経済学史学会、History of Economics Society

主要な研究業績
  • 学術論文 単著
    ” Jevons’s market view through the dynamic trajectories of bilateral exchanges : a radical vision without the demand function ” in History of Economic Theory, Routledge Studies in the History of Economics, 2009
  • 学術論文 単著
    ” Mandeville’s market seen through the 18th century coffee-house culture ” , 産業経済研究所 discussion paper, 10-01 (Presented at ESHET annual conference 2010)
  • 学術論文 単著
    「Jevons の物価変動の実証研究の方法的位置づけ」明治学院産業経済研究所 研究所年報26号, 2009
  • 学術論文 単著
    「W.ソーントンによる不均衡アプローチのイギリス限界革命に対する含意」『経済研究』明治学院大学、第135号, 2006
  • 著書 単著
    ” Mandeville’s atomism under the skeptical tradition in British Empiricism: A probabilistic view for market interactions ” 産業経済研究所 working paper, 05-02, 2005
ゼミナール紹介
演習のテーマ

経済学史、経済思想史、現代経済学の思想背景

演習の内容

 この演習は、経済学史・経済思想史をベースにしながら、現代に到るまでの経済学の基本的な考え方を習得することをねらいとしています。つまり、経済理論や思想が、どのような時代や場所で、どのような文脈で出てきたかを参照しながら、現代の経済学の理解を深めようとします。さらに、現代の経済学の問題点や可能性を探るために、様々な学説の限界と意義を検討します。したがって、経済学に今ひとつ理解できない部分がある、あるいは、もう少しその意味を深く考えたいというような問題意識のある学生の参加を想定しています。

 例えば、A.スミスは、経済自由主義をどのような思想で捉えていたか?経済学という学問はどのような経緯で誕生したのか?J.M.ケインズの経済政策は、どのような思想に裏付けられて登場したのか?F.ナイトは、不確実性をどのように捉えたか?企業の役割や機能を、経済学ではどのように捉えてきたか?経済学の実証的な方法は、どのようにして現れてきたか?など、ミクロ経済学やマクロ経済学の背景にある経済学の考え方を総合的に見ていきます。

 2025年度は、春学期中に経済学の歴史を概観し、夏休みから秋学期にかけて、特定のテーマを研究します。特に、20世紀初頭の現代経済学の形成を、J.Mケインズ、F.Y.エッジワース、A.マーシャルなどを中心に、経済思想、経済理論史を検討します。

 ゼミでディスカッションやプレゼンテーションを実践したい。経済学の本や論文をきちんと読んで、経済学の考え方を吸収したい。文献を検索して、体系的に整理する方法を習得したい。ゼミの仲間と交流し、大学での人とのつながりを大事にしたい。以上のことを意欲的に取り組む学生の参加を希望します。

学生によるゼミナール紹介