学位慶應義塾大学 博士(経済学)
最終学歴慶應義塾大学大学院 経済学研究科 後期博士課程修了
専門分野ミクロ経済学、ゲーム理論
主要研究テーマ
産業組織論、初級ミクロ経済学、ゼミナール
日本経済学会、American Economic Association、Econometric Society、Society for Economic Design
ミクロ経済学・ゲーム理論の応用―オークション,マッチング,社会的選択理論
このゼミでは、ミクロ経済学・ゲーム理論の応用として現実のマーケットや社会制度の設計をテーマに学びます。
あなたが何かモノを売りたいとしましょう。そのモノは「誰が一番高く買ってくれる」、また「いくらで買ってくれる」のでしょうか。一人ひとりいくらで買ってくれるか聞いて回るのも大変だし、そもそも聞いたところで正直に回答してくれるかもわかりません。またお店を開こうにもどのくらいの価格を付ければ上手くいくのかわかりません。
オークション(競争入札)は、そのモノに興味がある人に集まって競争してもらう場を設けることにより「一番高く買ってくれる人」と「価格」を見つける手段です。しかし、ひとえにオークションといっても様々なルールがあり、どのように競争してもらうかによって結果が変わってきます。オークション理論では、オークションのデザインによってどのように参加者の行動や結果が変わるのかを分析します。
今日、オークションはいたるところで行われています。美術品などの高価なモノを扱うイベントから、個人でも簡単に参加することができるインターネットオークション、国債や周波数帯利用権といった公共部門によるオークションまで、様々なオークションが開催されています。皆さんがGoogleで検索するたびに表示される広告もオークションで決まっていますし、メルカリでの販売もある種のオークションとして捉えることができます。ゼミではこういった現実の問題を念頭にオークションのデザインなどを学びます。
ここではオークション理論を例に挙げましたが参加者の興味関心に応じて、マッチングや投票制度の設計などゲーム理論の応用分野、行動経済学、SDGsの経済学、ブロックチェーン、AIなどの関連分野も扱います。ゼミでは経済学を学ぶことも当然ですが、経済学を学ぶことを通して「自分なりの考え方を持つ習慣」や「自分の考え方を他人に伝える力」を養う場にもしたいと考えています。そのためゼミでは講義を受けるのではなく、参加者各自が興味を持ったテーマについて発表してもらいます。受け身ではなく主体的な取り組みが必須です。原則、3年生はグループでの研究発表、4年生は個々人で卒業研究の発表を行います。
また、3年生と4年生が合同でゼミを実施していくため、横の繋がりだけでなく縦の繋がりも強いのがこのゼミの特徴です。